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法律問題Q&A

法律問題Q&A

借地借家について

  1. 借地を相続するのに、名義書換料が必要なのですか?

    父は、地主から土地を賃借し、その上に建物を建てて息子の私と2人暮らしをしていました。このたび、父が死亡したので、借地人の名義を父から私に変えてもらおうと地主の所へ行ったら、地主から名義書換料を請求されてしまいました。名義書換料を支払わないと出て行かなくてはならないのでしょうか。

    借地権を譲渡するには、地主の承諾(または、それに代わる裁判所の許可)が必要です。しかし、あなたの場合は、お父さんの死亡により、借地権を相続したのですから、譲渡にはあたらず、地主の承諾は不要となります。ですから、地主から名義書換料を請求されてもあなたは支払う必要はないですし、支払わないからといって出て行かなければならないことはありません。 

  2. 家主が敷金を返してくれません。敷金は戻ってこないのでしょうか?

    つい最近まで、マンションを借りていたのですが、転居しました。先日、大家さんに敷金を返してもらいたいと申し出たところ、原状回復に必要な修繕をするともらった敷金以上の費用がかかるので敷金は返さない、との返事がありました。確かに契約書には、原状回復をして明け渡す旨が書いてありましたが、私はタバコも吸わないし、部屋はきれいに使ってきたつもりです。敷金は戻ってこないのでしょうか。

    一般的な賃貸借契約書には、あなたの場合のように「物件は原状に復してから退去」する旨の記載がある場合が多いようですが、それはマンションの状態をあなたが入居した当時に戻さなければならない、ということではありません。普通にマンションを使用していれば、畳が日焼けしたり、壁紙に黄ばみが出てくるものです。次の賃借人のために新しくする費用をあなたの敷金から差し引くことは認められません。ただ、タバコの焼け焦げを作ってしまったとか壁にものをぶつけて穴をあけてしまったなど、通常の使用以外での損耗は、あなたに責任がありますので、その部分での修理費用は支払う必要があるでしょう。
     まずは、大家さんから修繕費用にかかる見積書を見せてもらい、そのうち、通常使用による損耗の修繕費用については、あなたが支払う必要がないことを伝えて、その部分は差し引いてもらいましょう。
     大家さんとの話し合いで解決できないようであれば、調停や訴訟などの裁判手続きをとることができます。詳しい手続については、最寄の司法書士にお問い合わせください。 

  3. 賃貸借契約の保証人になると、契約更新後も保証人のままなのですか?

    私には東京で一人暮らしをしている姪がいます。姪がマンションの賃貸借契約を結ぶときに、私はその賃貸借契約の保証人になりました。その契約は、期間が2年で2年ごとに契約更新があるそうです。今年、契約が更新されたはずなのですが、私は更新後も保証人のままなのでしょうか。

    一般的には、最初の賃貸借契約時に保証人となった人は、その後、契約更新されたとしても、その更新時にあなたが契約書に署名捺印していなくても、そのまま保証人としての責任を負います。例えばあなたの姪が家賃を滞納した場合には、あなたは賃貸人から保証人としての支払いを請求されてしまいます。ただし、あなたが契約時に2年の期間を限定するなど、特別な意思表示をしていた場合には、保証人としての責任を免れることがあります。 

  4. 家主が変わったのですが、前の家主に支払った敷金はどうなりますか?

    アパートを借りて住んでいるのですが、2年ほど前に家主が変わり、今後はこの新しい家主に家賃を支払うようにと言われたので、それ以後、新しい家主に家賃を支払っています。もうそろそろ引越しをしようかと考えているのですが、入居時に、前の家主に支払った敷金は、新しい家主から返却してもらえるのでしょうか。

    あなたは前の家主との間で賃貸借契約を結び、その後、アパートに住み続けているのですから、前の家主がそのアパートを別の人に譲渡しても、あなたの賃借権は保護され、その新しい家主に対して自分が正当な賃借人であると主張することができます。現に、あなたは新しい家主に対して、賃料を支払っていますし、その家主は賃料を受け取っているのですから、新しい家主は前の家主から賃貸人という地位を引き継いだことになります。ですから、前の家主の持っていた、敷金返還債務もそのまま新しい家主に引き継がれますので、あなたが引っ越した後、現在の家主に対して「敷金を返して欲しい」と、請求することができます。 

  5. 賃借人が賃料を支払ってくれません。出て行ってもらう方法はありますか?

    アパート経営をしているのですが、そのうちの一部屋を借りている賃借人が一年以上も賃料を滞納しています。何度も催告の電話をしましたが、最近では電話にも一切出なくなりました。もう、出て行ってもらいたいのですが、どうしたらいいでしょうか。

    賃借人が1年以上も賃料を支払わず、あなたが支払いの催告の電話をしてもその電話に出ないとなると、あなたとその賃借人との信頼関係は完全に破綻したといえるでしょう。この場合、一般的には、賃貸借契約の解除が認められます。まずは、賃借人に対して、相当な期間内に滞納賃料を支払うように催告してください。その期間内に賃借人が支払わないのであれば、あなたから賃借人に対して「契約を解除する」旨の通知をします。契約が解除されると賃借人はアパートに住む権利がなくなるので、アパートを出て行かなくてはならなくなります。これら、「支払いの催告」や「解除の通知」は、後日、訴訟になった場合に重要な証拠となりますので、面倒でも内容証明郵便(配達証明付)にて差し出した方がいいでしょう。
     契約が解除されても、賃借人は行く先が無くてそのままアパートに居続ける場合があります。そのときは、裁判所に訴訟を提起して「賃借人は、アパートを明け渡せ」という内容の判決をもらい、最終的には裁判所を介して建物明け渡しの強制執行を行うことになります。裁判手続きとなりますので、詳しいことは最寄の司法書士にご相談ください。